南ドイツへ旅したとき、町のお祭りに住民が参加し、町の歴史劇を演じる光景に出会ました。「あの役はパン屋のご主人、あの人はお医者さん」と、職業も様々な人たちが、客席と一体となり演じる姿に感動したことがありました。また、小さな村のビール祭では、村人たちが楽器を持ち寄って演奏する手づくりの音楽を聴く事が出来ましたし、若者たちが地域の伝統舞踊を大切にし、私の目の前で踊ってくれたこともあリました。そこには、健全な人々の生活があり、まず、“家族、家庭”というなかで、確実に次の世代へ文化が伝えられていることを実感しました。 韮崎や峡北の地にはすばらしい文化があると聞いています。韮崎市文化ホールでも、できるだけ多くの方が、舞台やあるいは客席で文化・芸術を楽しむなかから、何かを学んでいただきたいと思っています。もちろん、国内外の様々な文化にもふれながら、未来に向けて本当の意味での豊かさを育てていただけたらと思います。 |
韮崎市文化ホール 館長 岸 ユキ